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夏だ!一番!測定器祭り!

  • 2013/08/28 13:37
  • カテゴリー:make:

 事の始まりは,何気なくみていたWEBページで,私が20年近く前に大枚はたいて購入したテクトロニクスの2465Aというアナログオシロスコープの,バッテリバックアップ電池が切れるという記事を見たことでした。

 1980年代の不揮発メモリというのは,CMOSのSRAMをリチウム電池やNi-Cd電池でバックアップするしか方法がなく,5年から10年くらいもてば,まあ製品寿命が先に尽きるだろうという考えで,広く使われてきました。

 実際の所,5年や10年なんてあっという間ですし,測定器や電子楽器のようなプロが使う装置はなかなか壊れません。しかも長く使われる傾向があります。100万円を超える高額な装置が,中古で数万円になった今こそ,アマチュアの手に渡って第二第三の人生をおくる測定器も珍しくありません。

 そこでバッテリの交換がどこかで必要になるのですが,面倒なのは特殊な電池で交換が難しい場合や,運悪く電池が切れると起動すら出来なくなるような場合もあるわけです。そこで,切れる前に交換しておく必要が出てきます。

 以前,オークションでFMチューナーの調整のために,VP-8191AというSSGを買ったのですが,この装置もバッテリバックアップがNi-Cdで行われており,切れるとCPU(なんと8085です)のリセットがうまくかからず,起動しないというトラブルを起こします。

 私のVP-8191Aも頻繁に起動不良が発生するようになったので,Ni-Cdを外し,ここにリチウムコイン電池CR2032を,逆流防止のショットキーダイオードを入れて取り付けました。

 改造はうまくいき,とても快調に動いているのですが,これに気をよくした私は,他にも交換した方が良いものがないかを,つらつらと考えていたのです。

 そういえば,2465Aってどうだっけ?

 調べてみると,やっぱり入っていました。CR2032の3倍も4倍もあるような容量の,長寿命タイプが使われています。これで10年は大丈夫,実力で20年近く大丈夫なものもあるという話ですが,切れてしまったケースもチラホラ見受けます。

 テクトロニクスの24xxシリーズは,SRAMにキャリビュレーションのデータが書き込まれています。ここが消えてしまうとエラーが発生して,正しい測定が出来なくなります。その場合,キャリビュレーションをやり直すことになるのですが,アナログオシロのキャリビュレーションはなかなか大変です。

 ということで,まずは電池の交換をしようと画策しました。

 そうしてWEBページを見ていると,壊れた2445や2465の修理記録がいっぱい出てきます。その大半は,ハイブリッドICと電解コンデンサのの劣化によるものでした。

 私の2465Aは1987年製,すでに25年が経過しています。私が買ってからもすでに20年以上が経過していますから,いつこわれてもおかしくありません。事に電解コンデンサは5年くらいでその機能を失うものです。

 そこで一念発起し,電解コンデンサを全部交換することにしました。まさに「平成の大改修」です。

 2465Aのサービスマニュアルから,部品表とにらめっこし,電解コンデンサをリストアップします。完全に同じ値がなくても,回路図上大丈夫そうなものは似たような値で代用して,私がよく使う部品屋さんに注文します。

 そして,ハイブリッドICの破損に備え,オークションで2445を格安で入手。150MHzで難ありのアナログオシロなんて,そんなに高値は付きません。部品代くらいで落札できました。

 2445は2465Aに比べて1世代前の,しかも150MHz帯域のものです。ですが,ハイブリッドICには共通で使えるものが多く,CRTや高圧ブロックも共通です。値段次第ですが,数千円なら2465Aを延命させるドナーとして確保しておいても,損はしません。

 部品屋さんから交換用の電解コンデンサが届いてからしばらくは,病気をしたり他の用事があってなかなか取りかかれなかったのですが,ちょっと出来た時間を使って,とりあえず2465Aをラックから降ろし,ケースを外してみることにしました。

 よく考えると,2465Aは5年ほど前に電源が入らず,電源スイッチを分解して修理しているんですね。その時は不用意に触らず,問題の部分だけ修理したので,内部をあまり観察した覚えがありません。

 見てみると,電解コンデンサの交換はなかなか骨が折れそうです。特にメインボードは取り外しが面倒で,くじけそうです。

 ところでこの2465Aですが,分解前に様子を見てみると,かなり状態がよくありません。まず画面が垂直方向にガクガクとぶれます。さらに時間測定時のカーソルが,画面の端まで行きません。そして,波形の表示もカーソル表示も,電圧や時間が正しく表示されていません。

 これでは結局のところ,使い物になりませんからね。コンデンサの交換だけではなく,修理と調整をやり直す必要も出てきてしまいました。これはなかなか大変そうです。

 ですが,とりあえず先に,電池の交換をします。元々付いていた電池は基板にハンダ付けされていますから,通電しながら外すというのは難しいです。そこで外部から3Vを供給し,SRAMに電圧がかかっている状態で電池を外してから,手早くCR2032のホルダーとショットキーダイオードを取り付けます。

 続けて電池をホルダーに入れて,外部電源を外します。SRAMの電圧を測定し,3V近くあれば成功です。

 CPUボードを戻して正常に動作することを確認し,この件はあっという間に終了です。残るは,画面のブレの修理と電解コンデンサの交換です。

 確実に劣化するとされる電解コンデンサを交換すれば,もしかすると画面のブレは治まるかも知れません。測定値もそれなりの値に戻る可能性もあります。ワクワクしながら,電源ブロックを外して,コンデンサの交換を開始します。

 しかし,もともと付いている電解コンデンサは,予想に反して大半が日本製です。液漏れもなく,外観もとても綺麗です。一度どこかで交換しているんじゃないかと思ったほどですが,基板には交換の痕跡はなく,おそらく最初から日本製が使われていたのでしょう。

 電源ブロックで交換したコンデンサは,外した後すべて容量とESRを測定してみました。結果,不良は1つもありませんでした。さすが当時の日本製は気合いが入っています。

 スプラーグ製の大型電解コンデンサ(290uF)も,容量が倍ほど違いますが新しいものに交換し,すっきりです。

 電源ブロックをもどし,電源を入れてみます。

 うーん,何にも変化がありません。画面はぶれますし,値もずれています。外したコンデンサがどれも正常だったのですから,当たり前といえば当たり前です。

 調整が狂っているのかなと,あちこちの半固定抵抗をちょっと回してみますが,これも変化無し。調整点がずれるだけに終わってしまいました。

 よくよく観察してみると,一見して不規則に揺れている画面も,掃引時間をゆっくりにしてやると,規則性があることがわかりました。どうも,水平帰線期間で画面ががくっと下にずれます。本来,水辺の変化に垂直が引っ張られるなんてことはないはずですから,これは水平と垂直に共通の部分になにかトラブルがあるんじゃないかと推測です。

 ただし,共通の部分に問題はあっても,水平は正常,垂直だけブレが出るのですが,垂直の回路を追いかけていけば問題を見つけることができるはずと,目処を立てます。しかし,よく見てみるとリードアウトだけが揺れている場合もあるので,もしかすると問題は1つだけではなく,複数あるのかも知れません。

 なんとなく面倒な事から逃げるように,ハイブリッドICを外して,汚れた端子を磨いて見ますが変化無し。垂直軸に関連するハイブリッドICを2445から外して交換しますが,これも全く変化ありません。がっかりな反面でハイブリッドICが壊れていないことが分かってほっとしました。

 そういえば,以前電源スイッチ内部のスパークで画面が揺れたことがありました。あの時応急修理したスイッチがまた壊れているのかも知れません。2445からスイッチを取り外し,2465Aに移植します。

 しかし,外した電源スイッチを分解しても,全く異常はありません。当然,交換後の実機にも変化はなく,相変わらず画面がブレ続けています。

 かくなる上は,愚直に波形を見ていくしかありません。サービスマニュアルに従って,まず電源の電圧を調整,続いてDAコンバータのリファレンス電圧をあわせます。

 そして1kHzの信号を入れて,サービスマニュアルにある測定ポイントを別のオシロスコープで見ていきます。波形,波高値,周波数が正しいかどうかを面倒でも1つ1つ見ていくわけですが,ざっと垂直軸の回路を追いかけたところ,特におかしな波形はなし。

 うむー,困りました。

 もう一度,垂直軸の回路を,今度はCRT側から確認していきますが,いきなりCRTの手前で問題なしです。ということは,画面のブレは垂直軸の回路に問題があって起こっているわけではないようです。

 気が進みませんが,こうなるともうCRT特有の回路,高圧ブロックを見るしかありません。感電防止のためのカバーを外して,中を覗き込みます。

 うーん,高圧はいやですね。私は恐がりですし,感電するのが嫌なので,高圧は本当に苦手です。出来れば触りたくないので,ずっと避けてきました。

 測定ポイントにプローブをあてて,波形を確認します。途中,プローブの金具が基板の端子にあたり,パシッと火花が飛んで嫌な汗をかきましたが,いくつか見ていくと明らかに電圧が出ていないポイントが見つかりました。

 他にも,電圧が半分くらいしか触れていない箇所があったりと,高圧ブロックの動作不良の可能性は高くなってきました。

 ここでとるべき選択肢は2つ。高圧ブロックを外して修理。もしくは2445から外して交換。

 高圧ブロックですから,部品を交換し元に戻して,なんていう作業を繰り返すと,それだけ感電の危険が増えます。嫌です,死にたくありません。

 そこで,とりあえず高圧ブロックに原因があるかどうかをはっきりさせる目的で,2445の基板と交換してみます。基板の番号や乗っている部品の番号を確認し,共通であることを確認したら,早速交換です。

 しかし,アノードキャップにつながる,あの太いケーブルは,どうも慣れないものですね。ピンホールから火花がでて指に穴が開いたら嫌だなあとか,迂闊に降圧に触れて意識が飛ぶのも,のけぞって頭を壁にぶつけるのも嫌だなあとか,冷や汗をかきながら交換作業を進めます。

 私の2465Aは5000時間ほど通電された,結構使い込まれたものです。高圧ブロックにも黒い煤のようなホコリがたくさん付いています。一報の2445は製造が2年ほど古いわりに,とても綺麗です。

 さて,基板を交換し,ドキドキしながら電源を入れます。よし,とりあえず起動しました。

 画面がボヤーっと出てきましたが,なんと,画面のブレはなくなっています。

 なんというか,これだけすっきり表示が出てくるのを見るのは,とても久々な感じがします。今にして思えば,10年近くもこのブレに悩まされてきたわけですから,高圧ブロックが10年も壊れたままになっていたんですね。よくもまあ,大事故にならなかったものです。

 壊れていた高圧ブロックを修理することも多少考えましたが,それは今使っている基板が壊れてから考える事にします。なにせ,修理後の動作確認は実機に組み込む以外に方法はなく,それだけ感電死のリスクが高まるんですから,命がけでやるようなことじゃありません。

 ここまで来ると,残っているメイン基板の電解コンデンサも交換したくなるのが,これ人情というもの。壊さないようにコネクタや配線を外して,慎重に基板を取り外して電解コンデンサを交換しました。

 元に戻して通電。問題なく動作することを確認出来たら,修理は完了です。
電解コンデンサもすべて交換しましたし,電池も交換しました。もう10年は動き続けてくれるでしょう。

 しかし,明らかに調整が狂っています。そこで,調整(校正)をします。

 長くなりましたので,調整編は次回に。

BDP-150に光デジタル出力端子を増設する

  • 2013/04/01 16:32
  • カテゴリー:make:

 BDP-150の改造を予告していましたが,うまくいきましたので報告しておきます。

 やったことは,同軸デジタル出力しかないBDP-150に,光デジタル出力を増設することです。

 基本的な方向は,すで光デジタル端子がマウント出来るパターンが基板にありますから,これを使って増設なわけですが,背面のUSB端子と排他ですから,私の場合はUSBを潰さず,完全に増設という形で改造を行いました。

 SACDが88.2kHz/24bitで出力されるかどうかが心配でしたし,また受け側であるDRA-N5の光デジタル入力がハイレゾ対応かどうかもはっきりせず,BDP-150側がうまく改造できても,私が目指すゴールには届かないかも知れないなあと思っていました。

 ですが,結果を先に書けば,ちゃんと光デジタルで88.2kHz/24bitが出力され,DRA-N5もちゃんとこれをうけてくれます。めでたしめでたしです。

 これを行うメリットですが,BDP-150とDRA-N5の組み合わせくらいだったら,アナログ接続でも差が分からない位だったかもしれません。ですが,アナログの回路というのはお金をかけてないと良くならないもので,実売1万円のBDP-150がどうしてもよいものとは思えません。

 DRA-N5のアナログがどれくらいいいものかは怪しい物ですが,一応アナログの部分が肝になっている装置ですので,BDP-150よりは幾分ましだろうと,それが前提です。

 映像はHDMIで,オーディオはデジタル出力で扱いますから,BDP-150からアナログの信号は全く出ません。ディスク駆動系とデジタル系にはそこそこ評判のいいのあるBDP-150ですから,理想的だと思います。

 先に感想を書いておきますが,CDとSACDをDRA-N5で聞き比べて見ると,これはもう一発でわかる差があります。SACDも88.2kHz/24bitに変換されていて,DSDを直接変換しているわけではありませんが,それでもCDとは全然違います。

 新居での活躍が期待出来ます。

 さて前置きが長くなりましたが,改造の手順です。

(1)本体を分解する。左右と背面のビスを全部外して,上ケースを開ける。

(2)背面のHDMIコネクタの上にあるビスと,RCAジャックの真ん中にあるビスを外す。

(3)基板上のコネクタをすべて外す。メカデッキとつながっているフレキ2つはロックがないので,そのまま曲げないように,まっすぐ上に引っ張る。

(4)基板上の正面側にある2本のビスを外す。

(5)基板を取り外す。基板の裏側と筐体の底面の間には,粘着性のゴムのようなものがはさまれていて,基板がくっついている。基板に無理な力がかからないように,ゆっくりと基板の端っこを上側に持ち上げて,外す。

(6)基板の裏側に,C614と書かれた空きランドを探す。0603という小さいチップコンデンサがマウントされるパターンなので,根気よく探す。ヒートシンクのあるでっかいLSIの近くにある。

(7)C614をショート。ハンダを盛ってもいいし,ジャンパ線をはんだ付けしてもいい。

(8)今度は表面のR552とR554を探して同様にショート。

(9)背面のUSBコネクタの裏面側に,USBの4ピンとは別に3ピンのランドがある。これが光コネクタの空きランド。ここに3本の配線をハンダ付けしておく。

(10)光コネクタを用意する。最近TOSLINKの送信コネクタは入手しにくくなったが,手持ちがあるからと言ってTOTX178などの古い物を使うと,48kHzまでしか出力できなかったりするので注意。ちゃんと192kHzに対応したものを選ぶこと。また電源は5Vが入る物を使わないと,壊れる。私の場合入手しやすい台湾製のPLT133/T9を使った。220円。

(11)光コネクタにバイパスコンデンサを先につけておく。2ピンと3ピンが電源とGNDなので,ここに0.1uFのチップセラミックを足下でハンダ付けしておく。

(12)筐体にコネクタを出す穴を開ける。丸穴を開けても良いし,私のように通風口を加工して取り付けても良い。ただし,配線を伸ばすとトラブルの原因になるので,出来るだけ短くすること。10cmくらいまで。

(13)先ほどの配線を光コネクタにハンダ付け。コネクタの正面からみて左端が信号入力,真ん中が電源,右端がGND。

(14)光コネクタを筐体に取り付けて,配線を再度確認。間違いないと確信出来たら電源を入れてみる。ここで光コネクタが赤く発光すればとりあえず成功。光らなかったらすぐに電源を切って配線を確認すること。

(15)信号が正しく出ているかを確認するため何か再生出来る機器に繋いでみる。問題なければ上ケースをかぶせてビスで固定し,完成。


 文字で書けば面倒ですが,作業はとても簡単で,私も延べ1時間弱で作業が終わっているはずです。穴開けが一番手間がかかったと思います。

 これで目標を果たすことができて万々歳なわけですが,まあその私らしいと言うか,呆れて物も言えないというか,BDP-150のフロントパネルにでっかい傷が!

 作業中にどっかにぶつけたんでしょうね。最近の安価な機器はプラスチックのパネルですから,ぶつけたらもうオシマイです。綺麗なヘアラインで,まるでアルミに塗装のような見た目ですが,プラスチックは扱いを丁寧にしないといけません。

 というわけで,とても簡単な改造です。積極的におすすめはしませんが,光コネクタがあったらいいのになあとか,同時だからあきらめたとか,そういう人はチャレンジされても,いいかもしれません。

 ただし,特にハンダ付けの部分はショートするだけとはいえ,なかなか難しいです。失敗しても私は責任を持てませんので,相応の覚悟で挑戦して下さいね。

ラムダッシュの電池を交換する

  • 2012/11/13 15:50
  • カテゴリー:make:

 ある朝,いつものようにヒゲを剃っていたら,突然動作が止まってしまい,ヒゲが剃れなくなりました。慌ただしい中でこうした問題の発生は実に困ったものです。

 仕方がないので直接電源を繋いで急場をしのぎましたが,調べてみるとどうも電池が切れてしまったようでした。

 電池が切れる?充電スタンドにずっと老いてあるのだから,そんなはずはないだろうと思ったのですが,いつもは満充電であるはずなのに,40%や20%になって充電状態になることを時々見るようになったことを思い出しました。

 動きを観察してみると,充電スタンドに本体を置いておいても常時満充電になっているわけではなく,本体をセットしたときに充電を開始,満充電になったら充電はストップ,そして再度充電が行われるのは,電池が空っぽになってからということがわかりました。

 電池が劣化し,しっかり充電出来ない状態になると,すぐに満充電になってしまいます。そして朝になって使う時に,自己放電や本体の暗電流でちょうど電池が空っぽになるという,そういう状態になっていると予想できます。

 これでは大変困りますから,修理か本体の買い換えを考えました。

 購入が2010年の1月で,まだ3年使っていませんから,買い換えというのはちょっともったいないです。そこで修理を検討するのですが,修理の間ヒゲが剃れないのも困りますし,そもそも高く付きそうです。

 どうやら,リチウムイオン二次電池を使ったラムダッシュが,4から5年程度で電池が劣化するのは定番のトラブルのようです。自分で交換する方法があっさり見つかります。交換用の電池の入手も簡単で,金額も600円ほどです。

 以前使っていたブラウンのひげそりは,5年使っても全然へこたれず,私はこれが普通だと思っていました。保証は1年ですが,交換刃を使えば新品同様のそり心地になる電動のひげそりは,電池も長持ちして当然と考えていたわけですが,ラムダッシュは案外その辺が甘いなあと,思った次第です。

 まあ,電池が悪いと決まったわけではありません。無闇に修理に出すのも面倒なので,これはさっさと電池を交換して見る事にしました。

 まずは電池の入手です。あるお店から通販で手配しました。メール便でお願いしましたが,雨が続いたために紙袋はしっとり濡れています。二次電池に水は厳禁です。

 大きさは単三と同じくらいですが,両端に直径1mmほどのピンが角のように出ており,他に代用が利きそうにありません。

 電池が手に入ったら,早速交換してみます。

 交換途中の写真を撮るのを忘れたので文章だけになりますが,まずお尻のネジを1つ外します。電源コネクタ周辺のカバーを手前に引っ張り外すと,背面のケースががわっと外れます。

 すると中に6本のネジでフタのされたブロックが見つかりますので,ネジを6本とも外します。殻を割ると電池と回路基板が出てきます。長めのタッピングビスを6本も使って固定したカバーの隙間にはパッキンが挟まっており,この部分が厳重に防水されているのがわかります。

 殻の中には電池が納まっています。特にハンダ付けや溶接も行われていないので,単三電池のように取り外し,向きに注意しながら新しい電池に交換します。

 そして,パッキンがねじれたり挟まったりしないように慎重に殻をあわせて,ビスを対角で少しずつ締めていきます。

 元のように組み上げて電源を入れますが,動きません。電池が空っぽなのかも知れないので,充電スタンドに置くと,無事に充電スタートです。

 充電が終わってスイッチを押すと,ちゃんと動作します。少なくとも電池の交換は問題なく出来ているようです。

 そして今朝,試運転も兼ねてヒゲを剃ってきましたが,何の問題もなく,修理は完了です。

 交換に要した時間は10分ほどです。誰にでも出来る作業とは思いませんが,電池さえ入手出来れば簡単ですので,うまくいってなによりでした。

サーキュレータのACモーターをDCモーターに換装

  • 2012/08/27 11:44
  • カテゴリー:make:

ファイル 588-1.jpg

 先日,PS3を壊してしまった(勝手に壊れたのだが修理不能にして廃棄したのは何を隠そうこの私)ことを書きましたが,その遺品である大型のファンを使って,今流行のDCモータによる扇風機を作ってみることにしました。

 とはいえ,ゼロからスクラッチするのは大変なので,使っていないサーキュレータを改造することにします。これは名著「プログラミング言語C」のANSI対応版に改版前のものに,UINXが移植できるマシンのメーカーとして印象深く登場するハネウェルのサーキュレータで,3段階の風量調整が出来る割には,最小のポジションでも強烈な風と音で,いかにもアメリカンV8な豪快なやつです。

 おかげで繊細な我々夫婦は,GreenFan2を買う羽目になり,このサーキュレータはお荷物となってしまったのでした。

 もう少し弱い風が出るように出来ないものかと思ったのですが,いわゆる隈取り式モータですので,速度調整には限界があります。それに消費電力も30W以上とやや大きく,やるならDCモータにしないと駄目だろうという結論になっていました。

 そこへPS3の遺品です。

 PS3のファンは140mmの遠心式のファンですので,このままは流用出来ません。しかも謎の3線式で,電源を繋いだだけでは回りませんでした。

 しかし,ここであきらめてしまう私ではありません。

1.どうやって羽根を取り付けるのか

 前述のように,PS3のファンは遠心式のファンですので,羽根の構造が全く違うため流用は出来ません。羽根の部分を外して,扇風機らしい軸流ファンにするには,プロペラの部分をなんとしても取り付けねばなりません。

 しかし,正確に中心が出るはずもなく,そこそこ高速で回転する可能性がある扇風機では大きな振動も避けられず,接着剤でくっつけるとか,弱いネジで取り付けるなどの柔な方法だと,使用中にプロペラが外れてしまうかも知れません。こわいですね。

 そのプロペラは元のサーキュレータから流用することにしたわけですが,問題はこれをどうやって取り付けるかです。

 まず考えたのは,DCモータのシャフトを中空にし,ここにネジを切ってプロペラをネジ止めすることです。シャフトの径は6mm,ここに2.5mmの穴を開け,3mmのタップでネジを切ります。

 古いドリルビットを1本折ってしまいましたが,なんとか15mmほどくりぬきました。ここにタップをねじ込んでいきますが,もともと2.5mmと穴が小さい上,かたい金属であることもあって,なかなか切り込んでいきません。

 騙し騙しすすめて,ようやく5mmほどネジを切ったところで,仮組をします。プロペラを長い3mmのビスでネジ止めしますが,プロペラの中央の穴径は大きいので,ネジを締め込む前に調整が出来て,中心が出しやすくなりました。

 おかげで,なかなかうまくにプロペラが取り付けられました。

 しかし,ビスの長さが30mm程あって,そこにバランス取りもされていない3枚羽根のプロペラをネジ止めするのですから,わずか5mmほどでは折れてしまいかねません。不安ですのでもう少しネジを切ることにします。

 すると,タップがポキッと折れてしまいました。

 覚悟はしていましたが,折れた先端をシャフトに残したままでは先に進めませんので,なんとか引っ張り出そうとしますが,かたくてとても抜けません。

 結局,この案は幻に終わりました・・・

 次に考えたのは,DCモータのシャフトを交換してしまうアイデアです。我ながらよく考えつくなあと感心するのですが,以前部品屋さんで,ボリュームの軸を延長するシャフトを買ってありました。6mmの径で,反対側には6mmの軸を差し込んで固定することが出来ます。

 精度も出てなくて,こんなもんが使えるのかと不安になりましたが,DCモータの軸受はボールベアリングです。ここにしっかり固定できれば,多少の問題はなんとかなります。

 DCモータのロータを,シャフトから抜きます。そしてシャフトをモータから抜いて,今回の新しいシャフトに交換します。

 ちょっとガタがありますが,まあなんとかなるレベルです。モータの後ろ側には,元のサーキュレータのモータについていた軸受をはめ込み,抜け防止にします。

 トライアンドエラーを繰り返して,何とかモータが組み上がりました。

 そして,先程まで使われていたDCモータのシャフトを,新しいシャフトの先端に取り付け,その先にプロペラをはめ込みます。お,なんとなくうまく取り付けられました。ちょっと(というかかなり)不安がありますが,なんとかなるでしょう。

 冷静に考えると,6mmの太さのアルミの棒があれば済んだ話なんですね。そういうものが手もとになく,買いに行くこともしなかったために,こういうおかしな話になってしまった訳ですが,これに気が付いたのがこれを書いている今というのも,間抜けな話です。


2.どうやって本体に取り付けるのか

 次にこのモータをどうやって本体に取り付けるかです。さすがに隈取り式モータとは形が全然違いますので,そのままは取り付けられません。

 とりあえずベースとなっている鉄板を切って,3本の手を出しました。これをクニクニと曲げて,うまく固定できそうな形にします。最後に1箇所だけネジ止めして,これでよしとしました。

 いやはや,いかにも頼りない,危険な代物になってきました・・・


3.どうやって回すのか

ファイル 588-2.jpg

 PCのファンと同じで,電源を入れればとりあえず回転し,速度調整は電源電圧を下げることで行うのだと思っていたのですが,回ってくれません。

 いろいろ調べた結果わかったのは,このモータは電源を繋いだだけでは駄目で,速度調整用のPWM信号を突っ込む必要があるということでした。周波数は任意のようで,パルスの幅で速度がかわるようです。

 PWMといえばマイコンの出番です。マイコンと言えば,私にとってはAVRのATtyny2313です。このマイコンはタイマを使ってPWMを発生させることがとても簡単です。

 そこで,速度を4段階に可変出来るものとし,スイッチは押しボタンがアップとダウンの2つ,電源は待機電流が大きいようなので1次側でバシッと別のスイッチで切るものとします。

 インジケータはLEDを4つ並べて,バーグラフのような表示にしましょう。

 クロックを内蔵の4MHzにし,GPIOのアサインをして基板を作り,さっとソフトを書いて,しょーもないバグを取り除けば,あっという間に15kHzのPWM信号生成回路が完成です。

 これを早速モータに繋いでみると,ありがたいことにちゃんと速度が可変しています。よかったよかった。

 しかし,LEDの電流制限抵抗をなぜか勘違いし,3kΩを3Ωの抵抗にしてしまい,LEDとAVR,そして抵抗が発熱したあげくに,長時間点灯したLEDは劣化して暗くなってしまったことは,ここだけの秘密にしたいと思います。


4.そして完成へ

 電源は手持ちのACアダプタを使います。12V1Aですが,このファンは最大で2A近くの電流を消費します。そこでソフトでリミットをかけ,最大風量でも1Aを越えないようにしました。それでもかなりの風が来ます。

 最初の2段階はそよ風のように弱い風が静かに出てくるようにし,後の2段階は少々うるさくてもしっかり風邪が出るようにパルス幅を最終調整し,ソフトは完成。

 次に基板を本体に取り付け,全体の配線をします。

 最終的なテストも問題なし。あのアメリカンV8が,シルキーシックスと評されたBMWの直列6気筒のように,静かにゆっくり風を作ります。

 一番弱いときで300mA程ですので,消費電力で言えば3.6Wです。改造前に比べれば1/10の消費電力ですし,最大でも12Wですから,これでも1/3です。やはりDCモータは偉大です。

 ただ,扇風機と違って低い位置に置くものですし,首振り機構がないことが案外困るという事実も発見しました。扇風機というのは枯れた商品で,使い勝手はよくよく練られたものなのですね。


 ということで,まともに買えば2万円ほどもするDCモータの扇風機を自作しました。ちゃんと風は来ますし,DCモータならではの微風も出ますから,一応成功としておきましょう。ただ,信頼性はいまいちですし,使っている内に分解してしまう怖さもあって,はたしてこれを家族に使わせて良いものかどうか,悩むところです。

Scanspeakのスピーカー

  • 2012/08/17 13:08
  • カテゴリー:make:

 「ステレオ」という雑誌は,私は普段はほとんど手にしない雑誌なのですが,時々面白そうな付録に吊られて買うことがあります。買って後悔した事がないので,その付録は私の期待以上のものであったということでしょう。

 夏頃に付録がつくことが多いので,ステレオがなにか付録をつけるらしい,と耳にすれば,ああ今年も夏がやってくるのだなあと,日本の四季を意識するわけです。

 今年は,Scanspeakのフルレンジスピーカーでした。10cmのフルレンジで,昨年とは違い完成品です。そうそう,昨年はフォステクスの8cmフルレンジの自作キットでした。いろいろはまったんですよね,ボイスコイルが擦ってしまったり,取り付け時にドライバでエッジを突き破ったり・・・

 ゆるいオーディオファンの私は,不勉強にもScanspeakというメーカーを知りませんでした。言い訳すると,まあ知らなくても仕方がないかと思うような,OEM中心のメーカーで,日本人が無条件に憧れる傾向のある,北欧デンマークの会社です。

 デンマークと言えばオルトフォンです。Scanspeakはオルトフォンにもユニットを供給していたこともあるそうですが,オルトフォンだけではなく国内外の有名メーカーを相手に良質なスピーカーユニットを供給していました。

 それも,どちらかといえば高級な製品向けが中心らしく,知る人ぞ知る高品質なスピーカーメーカーだったりするわけです。

 自作マニア向けに小売りを始めたのは最近のことらしく,それもフルレンジは少なく,マルチウェイ用のスピーカーがほとんどです。しかも高価。

 そんなわけで,自作マニアには垂涎のスピーカーユニットが,それも付録としてついてきたわけですから,軽い祭りが起こるのも無理からぬ所です。

 私も,会社の近くの本屋さんで最後の1冊を買いました。

 家に帰ってぱっと見てみたのですが,付録にするためのコストダウンはかなり行われているようで,フレームはプラスチック,コーンは紙,マグネットは当然フェライトと,安いなりのものです。しかし,作りはしっかりとしていますし,軽く手でストロークさせてみれば,いかにもいい音が出そうな雰囲気がムンムンします。

 ただ,私の家はとっても狭く,これ以上ものを増やすと嫁さんが発狂しかねません。スピーカーの箱を用意すると,一体いくつスピーカーを持ってれば気が済むのかと詰め寄ってきます。おっしゃる通り,結局数を持っていても,使うのはそのうち1つか2つです。

 それで,しばらくこの付録のスピーカーを死蔵していたわけですが,あまりにもったいないということで,なんとか箱に入れてならして見ようとかんがえたのです。周囲をぐるっと見回すと,昨年の付録であるフォステクスのユニットP800が,これ専用の格安のエンクロージャP800-Eに収まっているのが目に付きます。

 うーん,修復したとは言え,エッジに穴を開けてしまったユニットに,この箱はもったいないなあと思った瞬間,Scanspeakのユニットをこの箱に入れてみようと思いつきました。

 P800は8cm,今回のScanspeakは10cmですから,一回り大きいです。そのまま取り付けることは出来ません。そこで穴を広げることを考えるわけですが,先人達によると,カッターでザクザク削って広げることが出来るくらい,簡単にできるそうです。

 こないだの休みにやってみましたが,簡単に加工が終わり,問題なく取り付けできそうです。下穴を開けないで薦めるとまたドライバーが滑ってしまいますので,今度はドリルで2.5mmの穴を開けます。慎重にネジを締めて,完成です。

 早速音を出してみますが,スピーカーの素性はよいです。中域のエネルギーも密度感もあるし,高域もおかしな強調もクセもなく,よいバランスです。

 後継が大きくなったことでよりしっかり低域も出るようになりましたが,いかんせんエンクロージャとの相性が悪いのでしょうね,どうもポンポンいっています。もう少しタイトな音が好みなのですが,まあ仕方がありません。

 Scanspeakはとてもまろやかで,落ち着いた音がします。モニターと言うよりリスニングという感じがするスピーカーですが,少人数のトリオからビッグバンドまでならして見ると,やはり大人数の音楽はスケール感が出ません。逆に少人数の音楽は綺麗になってくれます。

 この大きさですし,アンプも大したことがないですから,スケール感など高望みにも程がありますが,ちょっと気楽に音楽を聴いたりするには,ぴったりかなという感想を持ちました。

 もうちょっとエンクロージャにゆとりがあって,ちゃんとバスレフポートも設計されていれば,もっといい音が出てくることと思いますが,まあそこまでするのも面倒ですし,このくらいの音が出ていればもう十分として,相変わらずMacBookPro用のモニタースピーカーとして使っていこうと思っています。

 
 

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